こんにちは、
フリーゲームプロデューサーうきょうです。
この1年間、ゲームだけではなく、オフラインの店舗ビジネス、教室ビジネスのオーナーさん、ホテル、Webサービス、SNSへの集客などもやってきました。
本日は、オンラインゲーム、アプリゲームなどでもよくある課題として、運営がスタートしてからしばらく年数が立つサービスに対して、どのようにユーザー数を増やしていけばいいのかについて、書いてみたいと思います。
先に申し上げておきますと、あくまで一般論として書いておきます。
なぜなら、
プロジェクトがうまく行かない理由は
集客じゃないことが多いから
と、言いますのは、「人が増えない、どうしたらいいんだろうか?」とか、「売り上げが上がらない」「キャッシュが足りない」などの悩みに対して、「集客」で解決しようとする人が多いのですが、90%以上、原因と対策を間違えていることが多いです。
実際この2つの問題に関しては、「集客」よりも社内的な問題があり、組織の問題があり、人の問題があり、結果、プロダクトに影響が出ていて、お客様単位にまで影響を与えていて、社内もサービスにも人が定着しないという顕在化した問題が出ていることがめちゃくちゃ良くあります。
本当によくある。
総じてですが、組織がうまく機能している場合って、プロジェクトが円滑に進んでいることが多いんですよ。
そしてそれは決して技術的に優れている点や、他社と秀でたサービスじゃなくてもです。
そしてそれはゲームという小さい範囲だけでなく、歴史の中でも偉大な企業はどうやって長期的に成長を続けてきたのか、続いているのかを資料化された本でも記録されています。(ビジョナリーカンパニー2、4などを参照)
ということで、あくまで一般論的な対応を書いておきます。
本当に何か根本的な解決をしたい場合は、いろいろな点を診断したり、分析したりする必要があります。必要なときはお声がけください(宣伝)
新規客、既存客、カムバックユーザーについて
話を戻しまして、集客に関するお話です。
この記事の定義を書いておきます。
・対象とするもの
サービス開始して3年以上が経過したオンラインゲームサービス
この場合、お客様の層は大きく分けて3つです。そして優先度もこの通り。
1:既存のお客様
2:カムバック
3:新規顧客
1:既存のお客様が一番大事
既存のお客様はすでにいるお客様なので、一番大事にすることは当たり前ですね。携帯会社とかブロードバンド業者はここを一番ないがしろにしてきていましたが、そういう対応をしていたら今後ますます厳しくなりますよ。
今いるお客様ができる限り継続していただけるような施策、取り組み、コミュニケーションがマストです。
ではその次にどこを狙いにいくのかについてですが、どちらかというとカムバックユーザーの方が、獲得コストは新規に比べて安くなりやすいです。
2:カムバックユーザー
定義を間違えると大変なことになるのもここ。カムバックユーザーを狙うためには、一度サービスを何かしらの理由で辞めたという事実があるため、そこを解決する手段や代替え手段がない限り、戻ってくる確率は極めて低いですし、戻ってきたとしても定着率は悪いので要注意です。
しかし、新規よりも顧客単価は安くなりやすい傾向にあるのもここの属性になります。既存のお客様とうまく繋がれれば最高です。
3:新規ユーザー
サービス数年後のゲームは新規ユーザーを獲得することがすごく難しいです。ましてや全体の減少トレンドを継続しているのであれば、なおさら厳しいです。
そもそもビジネスの鉄則は、バケツの穴を塞いだ状態で水を注ぐことです。滞留しやすい環境と、課金比率が高い状態を作った空間を用意して、そこに集客をすることが必須だからです。
勢いがあるうちは新規ユーザーはPRや広告、宣伝、口コミなどでオーガニックな自然流入も入ってきやすいですが、減少トレンドにある状態のサービスを再びその同じトレンドに持ってくることは極めて難しいです。
今や相対的にも、他の新サービスのPRに押されがちな上、タイトルも乱立されているということ。そして何よりも物理的なプレイする環境、ユーザー自体の可処分時間と可処分所得を他のコンテンツと奪い合っていることも原因の1つです。あとはプレイスタイルが確立されすぎてコンテンツの消化スピードが極めて早いという点も見逃してはいけない部分ですね。
現状最強のライバルはYouYubeや他のSNSなのではと思っているぐらいです。
既存で課金率を上げつつ、カムバックユーザーへのアピールポイントを含み、かつ新規にも訴求できる要素を使う
正直これができれば一番ベターです。
まず集客の目的と満たす結果は何なのかを書いてみます。いずれにしても、最終目的はこれだと据え置きます。
◆最大の目的は売り上げの最大化
事業としてやっている限りこれがセンターピン。集客はある程度お金もかかりますので、それを回収することも事業の大事な役割だからです。全部無料だとそれは続けることができませんね。
で、下記のような順番で高い重要度と目標を設定しています。ざっくりだけど。
その他の目的と満たしたい結果
・新商品が増やせること
・既存客にも売りやすい商品を作ること
・既存客の顧客単価が上がること
・既存客のアクティブ数が増えること
・既存客のアクティブ時間が伸びること
・カムバックユーザーの購入数が増えること
・カムバックユーザーがアクティブになること
・カムバックユーザーが増えること
・カムバックの注目度が増えること
・新規顧客の購入が増えること
・新規顧客のアクティブ数が増えること
・新規流入数が増えること
・タイトルの改善点や魅力が伝えられること
・タイトルの認知度が増えること
書くと全顧客層に対して欲しい要素が書いていますが、これが希望です。当然、それぞれのターゲット層に対して訴求するオファー(提案内容すべて)と、ゲーム内で体験してもらうことの内容は準備する必要がありますが、狙いたいのはこれです。
そしてそれが一体どういう手法で成り立つのかについては1つの手段が「コラボ」ではないかと考えています。
どういうことか解説します。
ここでいうコラボの定義ですが、自社サービス意外の人気コンテンツとタイアップをして、相互集客、またはそのコンテンツを活用した集客、販売手段を得ること、を指します。
簡単に言えば、アニメタイアップ、ゲームタイアップ、有名人タイアップといった感じです。
これによって上記の要素を満たすことが比較的やりやすいです。もちろんお金がかかりますので、それをベースにした損益分岐点などを計算しなくてはいけませんが、商品、購入までの導線、それが欲しくなる要素、PRポイント、マーケティングプラン、告知する内容、イベント内容などを準備して、事前告知含めてやり切るまでが1つの流れですね。
ちょっと乱暴な書き方をしてしまいましたが、1つの施策としてはそれがありますという例を書いてみました。
もちろんこれ以外にも打開策はありますし、本質の問題点を改善しちゃえば、コラボや集客にお金をかけずとも、解決できるころは往々にしてあります。
個の力だけではのし上がりづらい
しかし最後は個の力が大事になる
何事もスタート初期や、辛い時期は個の努力だけではどうにも突破しきれないことがあります。
その時は他の力を借りて、辛い時期を突破するきっかけにすることも重要です。しかしながら最終的に個の力に集約するというのは、最後は自力をつけない限りは生き残れないということを指しています。
誰かの力を借りるのは悪いことではありませんが、それに依存しすぎてしまうとお互いが依存状態になりますし、依存したいと考えているものが増えすぎてしまうからです。
困った時はこちらが助けて上げられる存在になるためにも、しっかりと個の力も蓄えていきましょう。