ゲームにストーリーは必要か? 費用対効果を上げるには?

先日自分のTwitterで、ゲームにストーリーは必要なのか?というアンケートをいきなり取ってみたりしました。

ざっくりなんですけど3つに分けて取らせていただきました。

1:家庭用ゲーム

2:スマホアプリ

3:チョコットランド(特定タイトルを名指しで指定)

ただ、実はこのアンケートあまり意味がありません(汗)。結論からですとストーリーはあった方がいいからです(笑)

▼アンケート結果

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家庭用ゲームにストーリーを求められているのは、その作り方、お金の取り方、演出のされ方、購入方法までもがすべて仕組み化されていることがとても大きいですね。
ゲーム内では気にしていなくても、購入までのプロセスですでに把握していることが多いでしょう。

ここでは私なりのストーリーの定義を書きますが、必ずしもゲーム内だけで表現するシナリオや物語だけではないということです。

物事の裏側にある、設定、バックグラウンド、製作者の意図、伝えたい思い、プレイした後にプレイヤーが感じること、感じて欲しいことなどの狙い、その後に我々がたどり着きたい未来などまで含まれます。

目次

  1. ストーリーが必ずしもゲーム内の演出としてある必要はない
  2. ストーリーはあった方がいい
  3. 人はどこかでストーリーに触れている
  4. おまけ:ゲームの現場ではストーリーはおざなりにされやすい

ストーリーが必ずしも
ゲーム内の演出としてある必要はない

ただ、それをゲームの中に組み込んで、顧客体験として見せる必要があるのか?については必ずしもそうではないと言えると思います。

なぜか?

ストーリーが必要かどうかはそのタイトルの作り方やルール、開発背景に影響を与えるからです。

つまりゲームの中であってもいいし、なくてもいいということですね。場合によってはその演出がゲームの外側でもいい。

ゲーム内に組み込むことが顧客体験として効果的でないとした場合はなくてもいいでしょう。

ストーリーはあった方がいい

ただ、

ストーリーというのは人を没入させたり、そのもの自体の背景を伝える技術として秀逸なツールですので、あった方がいいことは間違いありません。

これは顧客の教育というセールスプロセスの中でもとても重要な要素だからですし、商品設計やサービス設計のロードマップに深みや一貫性を出すことでとても有効だからです(ここで詳しくは書きません)

つまりストーリーはあった方がいい。けれど、それをどう活用するのかはまた別の話になるということです。

ゲームの中で表現するのか

マーケティング時にそのストーリーに沿ったアクションをするのか

ゲームの外側で誰かが語るのか

などの使い方によって、演出方法が変わるということです。

人はどこかでストーリーに触れている

例えばGoogle PlayStoreを適当に開いてみましょう。一番ストーリーと馴染みがなさそうな「シミュレーション」のカテゴリを開いてみました。

著名タイトルが数点あるけど、どれもゲームの定義における「ストーリー」とはあまり関係がなさそうなタイトルがありますね。

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ただ、この画面の情報だけにもストーリー性は多分に含まれていますよね。

たとえば、タイトル名。そしてこのアイコンのグラフィック、色使い、キャラクターの配置、企業名もその1つでしょう。

これは本の小説カバーやタイトルだけを見ても同じことが言えるのかもしれません。

そしてこれらのアイコンをクリックしていましょう。たとえば左上のフードストリートです。するとストアにこの説明が書いていました。

これがこのゲームで楽しんでほしいストーリー、背景なのでしょう。

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で、ゲームをプレイするとこれらが語られることはほぼなく、ゲームがたんたんと楽しめるような設計になっているというわけです。

このような感じですが、人は必ずどこかでストーリーやバックグラウンド、開発者の意図、思いなどを目にして興味づけがされているということですね。

そしてこれは直接その商品やサービス自体の魅力や説明として語られることがないこともありますね。

Appleとかはその代表例でしょうし、Louis Vuitton(ルイヴィトン)などの服飾、バッグなんかもその1つだと言えるかと思います。

上記はストーリー含めえてブランドにはなっていますが、そういう感じで、どこかしらストーリーというのはあれば影響を与えているということですし、ストーリーに惹かれていることは多々あるということです。

おまけ:ゲームの現場では
ストーリーはおざなりにされやすい

ゲームの現場、特にアプリゲームの現場では、ストーリー=シナリオと捉えられることが多いですが、このシナリオについてはおざなりにされやすいです。

そもそも私が想像するストーリーまでとは程遠く、ストーリーに込められている内容、用途、切り分けや狙いなどを言語化して聞いたことがほぼないです。出てきたとしてもなんとなくの文脈でざっくりと語られるぐらい。

話を戻しますが、アプリゲームの現場ではこの「シナリオ」については工数も割かないし、裂こうともしないところが多いです。

理由はいくつかありますが、

・シナリオは売り上げには直結しづらい
・費用対効果が相対的に低く見られがち
・不要な人にとっては飛ばされてしまいがち
・シンプルにその工数を企画工数に入れたい考えが強い

といったことが上げられるからです。

しかしながら、そのシナリオという1つの括りでみるからそう捉えられがちなのですが、そこをストーリーという括りなど、1つ上の概念に持ってきて費用対効果を算出できると、効果は見えづらいですが複合的に効果測定もできるので理想的です。

そうすることでより長期的な戦略に基づいて顧客との接触頻度、生涯価値、ブランドの蓄積に繋がり安くなるからです。

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